髙田総合会計事務所 事務所通信
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拝啓
暑さも厳しさを増してまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。平素は私共髙田総合会計事務所に格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。
早いもので、申年も半分が過ぎました。半年を振り返ると、本当に多くの出来事があったと感じます。本年は丙申(ひのえさる)といわれる通り、様々なことが明らかになってくる年回りのようです。
いくつかのニュースを振り返りますと、国内だけでも大きな事件やニュースがありました。震災大国日本を再度考えさせられる、多くの犠牲者を出した熊本大震災。経済面では、日銀のマイナス金利、英国のEU離脱、電力自由化、株式市場と為替の大幅変動。不祥事としては、都知事・代議士の不祥事、三菱自動車燃費不正。税制面では消費税引き上げが2019年10月まで2年半延期されました。その他、選挙権の18歳以上への引き下げやパナマ文書の情報漏えいがあったのも今年です。海外では、アメリカの大統領選が話題となり、また、伊勢志摩サミット、オバマ大統領の広島訪問も歴史的なことでした。
上半期でこれだけのニュースがありました。その中でも、私が気になったのは、パナマ文書の情報漏えいです。この問題は、多角的にみると大変多くの問題を含んでいます。現状解析されたほんの一部のデータでも、先進諸国の大統領や首相の名前が連なり、国際的に国益に影響が出るということは必至です。のみならず、その他様々な倫理観が見直されるきっかけになりそうです。
タックスヘイブンの活用自体は、違法ではない部分でございます。ただ、資金洗浄や脱税に使われる可能性も含め、不透明さが非難の原因であると考えられます。その、不透明なタックスヘイブンに、適正な納税を推進する母体である国家元首が関わっているということは、国民の信頼を大きく損なったことにほかなりません。
また、今回のパナマ文書の漏えいは、ハッカーによるハッキングが原因とされています。ハッキングというのは、インターネットを通じて他人の情報を取得しに行く犯罪行為です。しかし、今回の事件では、そんな犯罪すらも肯定してしまうほどのインパクトがありました。かといって、ハッキングも犯罪は犯罪です。必要悪という言葉もあるのかもしれませんが、ハッキングが無ければ、我々国民はこういった事実を知る由もありませんでした。
全ては倫理観の問題です。違法でないからよいのではなく、合法であっても不適切であるということです。税務の取り扱いも、商売の方法も、倫理観が問われる時代となっているようです。
敬具
髙田総合会計事務所
副所長 髙田 直浩
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